ご挨拶

ご挨拶
 皆様、明けましておめでとうございます。  滋賀県大津市は、暖かくて青空の広がる穏やかな新年を迎えました。本年度は、第2期中期目標・計画期間の最終年度にあたります。昨年暮れから、分子神経科学研究センターの第2期中期目標・計画期間の業績をまとめるとともに、第3期に向けての作業に追われています。
昨年11月14日—15日には、私が世話人となり、第43回臨床神経病理懇話会を滋賀医科大学で開催し、成功裡に終えることができました。これもセンタースタッフ・大学院生はじめ学内外の皆様のご支援のおかげと感謝申し上げます。  昨年4月に本年度の科科学研究費補助金の採択発表がありました。分子神経科学研究センターでは、基盤C研究4件(田口特任教授、椎野准教授、べリエ助教、劉磊特任助教)、若手研究B1件(柳沢助教)の合計5件が、新規に採択されました(研究代表分のみ)。継続分は7件で、内訳は新学術領域研究1件(遠山教授)、基盤A研究1件(犬伏名誉教授)、基盤B研究1件(遠山教授)、基盤C研究2件(西村教授、守村助教)、萌芽研究2件(遠山教授、森川教授)です。センター教員が研究代表者である科学研究費補助金は、新規、継続合わせて合計12件になりました。分子神経科学研究センターの現在の常勤教員(継承教員)が7名(2名の欠員を除く)で特任教員が4名ですので、平均すると一人の教員が少なくとも一つの科学研究費を獲得していることになります。科研費の採択率が20-30%ですので、スタッフがとても頑張って研究を行い、良い成果を出している証拠のひとつだと思います。
その例のひとつとして、放射性同位元素を使わずにアルツハイマー病の老人斑を検出するMR画像診断用試薬Shiga-XおよびShiga-Yの開発研究があります。昨年、その中のひとつであるShiga-Y5をアルツハイマー病モデルマウスに与えると、認知機能の低下を防ぎ、脳内のアルツハイマー病変も改善することがわかり、国際学術誌に論文発表しました(Neurobiology of Aging 36: 201-210, 2015)。アルツハイマー病の画像診断薬として開発したShiga-Y5が、アルツハイマー病の治療にも役立つ可能性を示しています。なお、Shiga-Y5は、2015年2月に日本および米国の特許を取得しました。
今年も引き続き、優れた成果を発信できるように、研究を進めていきたいと考えております。皆様のご支援の程、どうぞよろしくお願い申し上げます。

2016年 元旦
滋賀医科大学・分子神経科学研究センター・神経難病診断学分野 教授 遠山育夫


ご挨拶
 明けましておめでとうございます。
 滋賀医科大学のある滋賀県大津市は、午後から雪がふりはじめ雪のお正月となりました。分子神経科学研究センターは、昨年は忙しくも有意義な1年でした。昨年1月1日から、カナダ・ブリティッシュコロンビア大学医学部のSteven R Vincent教授を6ヶ月間客員教授に迎え、職員・大学院生ともに大きな刺激を受けました。Vincent教授の指導を受けた大学院院生楊宏寛君の論文が、昨年末にJournal of Alzheimer’s diseaseに受理されました。
4月には、分子神経科学研究センターとMR医学研究センターが合併し、森川茂廣先生をMR医学研究分野の教授(兼)に迎えました。6月には、大学院生の劉磊君と西村正樹准教授によるILEIの論文が、Nature Communicationsに発表され、NHKや各種新聞で報道されました。劉磊君は、日本認知症学会の研究奨励賞を受賞しました。8月には、日本組織細胞化学会主催の第39回組織細胞化学講習会を成功裏に開催することができました。11月には、西村正樹先生が、認知症研究分野の教授に就任しました。
 2015年は、第2期中期計画の最後の年となります。第2期中期計画期間のセンターの目標達成に向けて研究活動を推進するとともに、その内容を総括しながら、第3期中期計画の策定を行っていきたいと考えております。
本年も分子神経科学研究センターへのご支援のほどをどうぞよろしくお願い申し上げます。

2015年 元旦
滋賀医科大学・分子神経科学研究センター・神経難病診断学分野 教授 遠山育夫


ご挨拶
 皆様、明けましておめでとうございます。
 滋賀県大津市は、穏やかな新年を迎えました。分子神経科学研究センターは、平成元年6月に「分子神経生物学研究センター」として設立され、昨年25周年を迎えました。この間、分子神経科学研究センターで学んで、医学博士などの学位を取得した学生は、60名を越えます。昨年10月4日に、全国から卒業生など70名を越える方々にご参加頂き、ロイヤルオークホテルで創立25周年の記念国際シンポジウムと祝賀会を盛大に開催することができました。これも、これまで分子神経科学研究センターをご支援してくださった皆様のおかげと深く感謝しております。  
 当初、教授1名、助手1名でスタートしたセンターは、教授2名、准教授2名、助教3名の体制になりました。その他、大学院生、特任教員を含めると20名強のメンバーで神経難病研究を推進しています。そのうちの役半数が外国人です。
 本年1月1日には、姉妹校であるカナダ・ブリティッシュコロンビア大学医学部精神科のSteven Vincent教授が、特任教授(6ヶ月間)として着任いたしました。皆様の引き続きのご支援、どうぞよろしくお願い申し上げます。

2014年 元旦
滋賀医科大学・分子神経科学研究センター・神経難病診断学分野 教授 遠山育夫


ご挨拶
 皆様、明けましておめでとうございます。
 滋賀県大津市は、快晴で穏やかな新年を迎えました。この天気のように明るく穏やかな1年であることを願います。  さて、平成24年度は新規5件の科学研究費補助金(代表のみ)を獲得しました。現在、継続分とあわせて計10件の研究が、センター教員を代表者として実施されています。また、姉妹校であるマレーシア国民大学医学部生化学教室のマズラン教授と共同提案していた「高齢者における認知機能に関する基礎研究」が、マレーシア高等教育省の4年間のグラントに採択され、国際共同研究が始まりました。現在、センターでは、フランス人のジャンピエール助教をはじめ、イギリス、ケニア、マレーシア、中国から9名の外国人研究員が研究に従事しています。本年は、センターの国際化が更に一層進むものと考えております。人事では、平成24年4月に柳沢大治郎日本学術振興会研究員(PD)が神経難病診断学分野の助教に就任し、牧野悟士特任助教が山形大学医学部先端分子疫学研究所の正規の助教にご栄転され、かわりに竹内茂子特任助教が着任しました。また大学のプロジェクトによって、守村敏史博士が神経難病治療学分野の特任助教、和田佳子特任助教(医療人育成教育研究センター)が採用され、研究に参加しています。  高齢化を迎えている日本では、認知症をはじめとする神経難病患者数が、増加の一途をたどっています。分子神経科学研究センターは、学内の組織や、国内外の研究組織とも協力して、神経難病の解決に向けて研究を推進していきます。今後とも、皆様のご支援のほどをどうぞよろしくお願い申し上げます。                                                                                                                

2013年 元旦
滋賀医科大学・分子神経科学研究センター・神経難病診断学分野 教授 遠山育夫


ご挨拶
 皆様、明けましておめでとうございます。
 滋賀県大津市は、穏やかな新年を迎えました。さて、昨年は東日本大震災や紀伊半島の洪水など大変な1年でした。今年は、希望に満ちた明るい1年であることを願います。昨年、分子神経科学研究センターでは、科学研究費補助金新規6件(新学術領域計画斑1件、基盤研究B1件、基盤研究C2件、挑戦的萌芽1件、特別研究員奨励費1件)が新規採択され、継続の5件(基盤研究B1件、挑戦的萌芽1件、若手研究B2件、特別研究員奨励賞1件)とあわせ、計11件(研究代表者分のみ)の採択を得て、これまでの最高件数に達しました。とくに漆谷真准教授(神経難病治療学分野)が、新学術領域計画斑員として神経難病研究を推進することになったことは、とてもうれしいニュースでした。さらに新たに4月からは3年間の文部科学省プロジェクト経費「統合的分子イメージングプロジェクト」がスタートしています。研究成果としては、神経難病病因学分野(西村正樹准教授)において、アルツハイマー病の原因タンパクの中でAß43の重要性を明らかにした理化学研究所等との共同研究の成果が、Nature Neuroscience誌に掲載され新聞報道されました。また、私の神経難病診断学分野では、滋賀医大発のアルツハイマー病のMR画像診断薬の論文がNeuroscience誌に掲載されるなど、いくつかの成果をあげることができました。こうした成果もセンターのメンバーが力を合わせてがんばってくれたとともに、多くの方々のご支援の賜と感謝しております。今年も引き続き、日本が元気になるような研究成果を発信できるように、研究を進めていきたいと考えております。皆様の引き続きのご支援、どうぞよろしくお願い申し上げます。
                                                                                                                

2012年 元旦
滋賀医科大学・分子神経科学研究センター・神経難病診断学分野 教授 遠山育夫


ご挨拶
 皆様、明けましておめでとうございます。
 滋賀医科大学のある滋賀県大津市は、年明け寒波の影響で雪のお正月を迎えました。お昼頃には青空が広がり、明るい日差しがさし込んできました。この日差しのように明るい1年であることを願います。さて昨年は、科学研究費補助金新規4件 (基盤研究B1件、若手研究B2件、挑戦的萌芽1件)が新規採択され、継続の2件(基盤研究B1件、特別研究員奨励賞1件)とあわせ、計6件の採択を得るなど順調なスタートを切ることができました。科学技術振興機構(JST)の支援を受けて3年 間実施してきた育成研究も昨年3月に無事に終了し、事後評価で高い評価を得ることができました。新たに4月からは3年間の文部科学省プロジェクト経費「統合的分子イメージングプロジェクト」が認められ、育成研究の成果を継続して発展でき ることになりました。そんな中、これらプロジェクトの中核を担う若手研究員の柳沢君が、日本学術振興会特別研究員(PD)に採択内定したとうれしいニュースが飛び込んできました。こうした成果もセンターのメンバーが力を合わせてがんばっ てくれたとともに、多くの方々のご支援の賜と感謝しております。分子神経科学研究センターは、今年も神経難病の解決に向けて、地道に研究を進めていきたいと考えております。皆様の引き続きのご支援、どうぞよろしくお願い申し上げます。

2011年 元旦
滋賀医科大学・分子神経科学研究センター・神経難病診断学分野 教授 遠山育夫


ご挨拶
 皆様、明けましておめでとうございます。分子神経科学研究センターは、昨年4月1日に改組が行われ、神経難病研究推進機構・分子神経科学研究センターとして、「神経難病研究を全面に打ち出し、かつサルを用いた研究など滋賀医大の特色を 生かした組織」として新たにスタートしました。改組により、神経遺伝子解析分野は、神経難病診断学分野となり、「神経難病を見つける」をキャッチフレーズに研究を開始いたしました。昨年5月には、漆谷真助教が、公募審査の上、新設の神経難 病治療学分野の准教授として独立しました。今年3月には、分子神経科学研究センターの設立時から長年、センターの発展に尽くしてこられた木村宏センター長が停年退職されます。木村宏センター長の意志を引き継ぎ、4月1日からは新しい体制で 神経難病の解決を目指して、研究を推進する予定です。今後とも、皆様のご支援のほどをどうぞよろしくお願い申し上げます。

2010年1月5日
滋賀医科大学・分子神経科学研究センター・神経難病診断学分野 教授 遠山育夫


 ご挨拶
 皆様、明けましておめでとうございます。昨年は、継続研究中のJST育成研究「アルツハイマー病の新規MR診断薬の開発」(代表 遠山育夫、平成19年度から21年度)、科学研究費補助金基盤研究(B)2件 パーキンソン病研究(代表 遠山育夫)、 ALS研究(代表 漆谷真)に加え、NEDOの知的基盤事業採択されました。さらに、取り組み責任者として文科省に申請した戦略的大学間連携事業「バイオ医療大学連携戦略」が採択されるなど、うれしい1年となりました。これらの事業を推進するため、 新たに特任教授として田口弘康客員教授を、ポスドク研究員として牧野悟士博士を迎え、スタッフも充実してきました。
 さて、分子神経科学研究センターは、本年4月にいよいよ改組が行われ、神経難病研究機構・分子神経科学研究センターとして、「神経難病研究を全面に打ち出し、かつサルを用いた研究など滋賀医大の特色を生かした組織」として新たにスタートし ます。改組により、現在のシステム脳機能、神経遺伝子解析、神経細胞動態、脳疾患基礎の4分野から、神経難病病因学、神経難病診断学、神経難病治療学、神経難病再生学、神経難病モデルサル開発の5分野にかわります。それぞれ、神経難病を知る、 神経難病を見つける、神経難病を止める、神経難病を直す、神経難病を作る、をキャッチフレーズに、神経難病の解決を目指して、研究を推進する予定です。今後とも、皆様のご支援のほどをどうぞよろしくお願い申し上げます。

2009年1月5日
滋賀医科大学・分子神経科学研究センター神経遺伝子解析分野 教授 遠山育夫


  ご挨拶
 皆様、明けましておめでとうございます。滋賀医科大学のある滋賀県大津市は、青空が広がり穏やかな新年を迎えております。2007年分子神経科学研究センター・神経遺伝子解析分野では、アルツハイマー病のMR画像診断薬の開発を行うJST育成研究 (代表 遠山育夫)、パーキンソン病に関する研究を行う科学研究費補助金基盤B(代表 遠山育夫)、ALSの研究を行う
科学研究費補助金基盤B(代表 漆谷真)が新たに採択され、それぞれの研究がスタートしました。
 論文では、漆谷助教によるALSの免疫療法の研究成果が米国アカデミー紀要に発表されたのをはじめ、京都薬科大学と行ったアルツハイマー病の細胞治療法とMRトラッキングの研究成果がFEBS Letterに、徳島大学やフィリピンと行ったジストニア症の研究成果が、Am J Hum Genetic誌に掲載されるなどの成果が得られました。2007年の発表論文のImpact Factorは、これまでの最高の39.6に達しました。漆谷助教によるALSの免疫療法の研究成果は、NHKテレビ、ラジオをはじめ、各新聞で大きく取り上げられましたし、アルツハイマー病の細胞治療法の研究成果は、日本経済新聞で報道されました。教授、 助教というわずか2名のスタッフで、これだけの成果をあげることができたのも、研究室の客員教員、研究員、大学院生、研究補助員などのスタッフの方々や、国内外の共同研究者の皆様の御陰と感謝しております。
 2008年は、いよいよ分子神経科学研究センターの改組の前年となります。国立大学の暫定評価の年でもあり、何かとあわただしい1年となりそうですが、周囲に惑わされることなく、地道に研究成果を積み上げ、着実に歩んでいこうと考えております。 本年も皆様のご指導とご鞭撻をどうぞよろしくお願い申し上げます。 

2008年1月1日
滋賀医科大学・分子神経科学研究センター神経遺伝子解析分野 教授 遠山育夫