滋賀県唯一の大学病院における呼吸器内科として高度な治療を必要とするあらゆる呼吸器疾患に対応しています。また、大学病院として臨床研究も積極的にすすめています。
当科で診療する病気は、感染症から肺がんまでの広い範囲にわたります。ただし、排菌されている結核には対応できません。
外来は、月曜日から金曜日まで毎日開設しております。入院診療に関しては、内科・外科の協力体制のもと診療を行っています。日本呼吸器学会認定施設、日本呼吸器内視鏡学会認定施設、日本アレルギー学会認定教育施設となっています。
日本には500万人以上のCOPD患者さんがいるといわれていますが、まだまだ診断のついていない患者さんがたくさんいらっしゃいます。当科ではCTや精密呼吸機能検査を用いることにより、病気の早期発見や病態に応じた治療法の選択などを積極的に行っています。
また、重症COPDに対して、気管支バルブ治療を行う施設となっています(近畿では2施設のみ)。
気管支喘息は日本でも人口の8%が罹患しているとされる多い病気です。しかし、その診断は必ずしも簡単ではないこともあり、当科では呼気一酸化窒素濃度測定や気道抵抗検査など、専門性の高い検査も行い、診断や治療を行っています。
また、治療に必要な吸入療法の普及にも力を入れています。どうしても飲み薬や貼り薬とは異なり手技の習得が必要ですが、薬剤師との連携にも力を入れることで、円滑な導入を行っています。しかし、このような治療や取り組みでも症状が制御できない重症の患者さんに対しては生物学的製剤という専門性の高い治療も積極的に導入しています。高額の治療となりますが、在宅自己注射や高額療養費制度をご紹介しながら診療にあたっています。
呼吸器疾患の中では頻度の多い病気ですが、内服抗生剤の進歩などにより、軽症の肺炎であれば、必ずしも入院治療が必要ではなくなっています。当科でも可能なかぎり、外来での治療を行うことを第一目標としています。入院が必要な場合でも、できるだけ早期の退院を目指しています。ただし、高度の専門的治療を要さない肺炎に関しては、他の病院に治療をお願いすることもございますのでご了承ください。
以前はまれな疾患と考えられていました間質性肺炎ですが、2022年統計では日本人の死因の第11位となりました。呼吸器領域の死因では肺炎と肺癌に次いで第3番目に多い疾患で、Common diseaseになりつつあります。
間質性肺炎は特発性(原因不明)のタイプと膠原病に伴ったタイプが多く、難病疾患申請に該当する症例の割合も高くなっています。画像検査や組織学的検査を行い、確定診断ならびに治療方針の決定に努めております。ステロイド・免疫抑制剤や抗線維化薬の使い分けが重要となっております。進行して悪化する症例もありますが、適正な治療を行うことで長期予後も見込まれております。病状が安定した症例におきましては、地域の先生方に連携をお願いするようにして滋賀県全体で治療ができる仕組みを目指しております。
がんのなかでも死亡数が一番多いのは肺がんです(国立がん研究センターがん情報サービス2022年の統計)。当科における肺がん診療の特徴は、院内の他科との協力による集学的治療です。腫瘍内科、呼吸器外科、放射線科とも連携し、患者さんにとってどのような治療法が最も有効で効果的なのかを判断し、治療を行っています。また、外来での化学療法も積極的に行っています。
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